勉強につまずく人のための英語学習ブログ

TOEICを3カ月で400点から900点にあげ、外資系企業に入社した筆者の体験を元にした英語学習ブログです。現在は人材領域で会社経営。

TOEFL60点から100点に大幅アップ。対策塾で得たノウハウを全部大公開!

はじめに

 筆者は留学前にTOEFLのスコアを上げなければいけない際に、3か月という短い時間であったが、TOEFLの対策塾に通っている。塾に通う前は60点台だったスコアも週1回、全部で12回と少ない回数であったが塾に通ったおかげで、3か月間という短期間でTOEFLのスコアは20点も上がった。

また、対策塾をやめてからも塾で得たノウハウを生かして効率的に勉強することで結果、留学前にTOEFLスコアを100点の大台に載せることができた。筆者は普段から英語を意識的に学んでおり、塾に通ったことだけでこのスコアが残せたとは言えないが、塾によってコツをつかみ、高得点のポイントを掴めたことが大きい。今回は塾でどのようなことを学んだのか、また塾の実情がどのようなものであったかを記す。

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費用と期間

 読者が最も気になるところは塾に通う際の費用と、どれくらいのスパンで効果が出るかだと思う。費用は人によってまちまちだが、二つのコースに分けられる。一つは集団で授業を受ける場合である。

費用としては一授業あたり5000円で、週一か二回、包括的にTOEFLのスキルを学べる。クラスの分け方はその時のTOEFLのスコアによってレベル別にクラスが振り分けられる。また、それ以外にもスピーキングに特化したクラスや、ライティングに特化したクラスなど、全8回ほどで追加費用を払うことで受けることができる。

メリットとしては金銭面では個別の授業より安くて済むこと、デメリットとしては授業あたりに生徒一人当たりにかけてもらえる時間が少ないことである。

 クラスでの授業に対し、個別指導コースもある。文頭にも述べたが、最低でも三か月間、週一回、テキストなど全て込みで14万円ほどだった。そのため、単純な一回当たりの授業料は9000円ほどとなる。

もちろん自分でクラス数が足りない場合は追加でとることができる。一見、こちらのコースのほうが圧倒的に割高に見えるかもしれないが、クラスでの講義と違って自分が習いたいポイントを事前に伝えておくこともできるし、何より全ての時間を一人で使えるのは大きい。

私はTOEFLのスコアを上げる必要が急務だったため、こちらのコースを選択した。特に私はライティングとリスニングが苦手だったので、12回のうちの8回を二つに費やし、リーディングとスピーキングは最初の複数回でノウハウを大まかに教えてもらい、自宅で勉強を進めた。メリットとしては自分の足りないポイントのみを補える点、デメリットとしてはコスト面といえる。

リーディングに関するノウハウについて

 塾では最も割いた時間が少なかったのがリーディングである。リーディングに関しては読むべきテキストの部分、学ぶべき単語の種類などを教えていただいた。私の弱点は一般的な受検者と同じように、とにかくリーディングの時間が足りないことであった。

そんな私が塾で言われたことは、「とにかく多くの文章を読め」というものであった。この理由としてはTOEFLのリーディングはとにかく時間勝負であり、早く読めることが最重要になるからだ。

また、わからない単語があると周囲から推測をしなければならないため、それだけで時間のロスとなる。そのため、特に出題の可能性が高い生物学や、アメリカの昔の歴史、宇宙についての研究成果など、読者の知識に偏りが生まれにくく、かつ想像するのが困難な文章を読んでおくべきだ、とアドバイスを頂いた。

当時ひたすら文章を読んでいた私にとって、読む範囲を絞ってもらったことでかなりリーディングが得意になった。私の肌感覚だが、確かにリーディングが四問出た場合、二問は以上の項目から出題されたと感じる。

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リスニングに関するノウハウについて

 リスニングに関してもテクニックを教えていただいた。具体的に自分の身に最もなったと思えるのは一度メモを取らないでリスニングを聞き流す方法である。

このやり方を教わるまでは不安でかなり細かい数字までメモに取っていたため、書く方に意識がとられてしまい、実際の重要な部分を聞き逃すことも多かった。しかし、指導の通り、全くメモを取らない方法を採ったところ、リスニングセクションの点数は大幅に上がった。

メモを取らないで全体の流れを漠然と聞いていると、意外と細かい数字についての質問はなく、更に話し手のトーンが設問に関わる部分で微妙に変わることがわかる。一度どの辺が設問となりやすいのかの傾向が掴めたら、あとは実際に本番さながらに重要と思った部分のメモを取るような形式で勉強を行った。

すると、以前ほどメモの量は多くなく、かつ大事なところの細かい情報だけはしっかりメモをとれるようになった。最初は全くメモを取らないという方法に不安を覚える方も多いとは思うが、塾の教え通り実践してみて欲しい。

スピーキングに関するノウハウについて

スピーキングに関しては話している中身よりも、文章構成について学んだ。ライティングにも共通することだが、スピーキングでも大まかには結論から話し、要点を述べ、それから例示をしていくという流れになる。

スピーキングでスコアが伸びない人は聞いたままの流れで話してしまうため、最後のほうに重要なことを言いたくても時間が足りなかったり、耳で聞いた内容を忘れてしまったりする、というのが先生からの教えであった。

実際、筆者も耳で聞いた講義の内容の前半部分は多く話せるのに、後半の内容が薄かったり、自分の意見の表明も何を伝えたいのかが不明瞭になったりすることも多かった。私もとにかく何も知らない時間を作らないように、自分の得意な分野は多めに話し、聞き取れなかったところ、特に意見がないところは極力話さないようなやり方をしていた。

しかし、採点基準は聞いた内容を滔々と話せているかではなく、聞いた内容を理解して順初立ててわかりやすく説明しているかの要素が大きいという。そのため、私のやり方は完全に間違いであった。

この状況を改善する秘訣は、スピーキング成功の鍵はリスニングが終わってからの数秒でどの順番で話すかをしっかり整理することにある。結論と要点から話せれば、話している間に例示も思い出されることが多いので、順序をいかに建てられるかが最重要となる。そのため、塾での練習は同じ設問をきちんときれいに話せるようになるまで繰り返し、順序立てて論理的に説明できるかについて叩き込まれた。

ライティングに関するノウハウについて

ライティングは塾に通うことで最も点数が上がった科目である。その理由としては塾の講師による添削で文章構成がきれいになったこと、使えるイディオムを学べたこと、そして点数のとれる論理の立て方を学べたことである。

文章構成がきれいになったことに関しては自分が間違えて覚えていた文法や、日本語とは異なって結論→論拠①→例示①→論拠②→例示②→結論の流れで書くことを徹底されたことで見違えるほど文章に説得力が増した。イディオムに関しては自分で学ぶこともできるが、闇雲に日本語の意味を英語の言い回しに変えたイディオムを自分で調べるより、実際にTOEFLのライティングで役立つイディオムを教えていただいたことで短時間に使えるものだけを学ぶことができた。

そして最後に、点数がとれる論理の立て方によって劇的にスコアが向上した。この教えによって実際のテストでの時間の使い方も変化した。塾に行くまでは設問に対し、自分の考えを書きながら次に考える内容を考えていた。そのため、自分のアイデアが生まれてくるうちは良くても、途中から手が止まってしまったり、一段落目に比べて二段落目の論拠が薄かったり、そもそもの分量が少なかったり、ということが度々起こっていた。

しかしながら、塾に行って学んだことは最初に構成を考える時間を二分ほど設け、主張を整理してから書いていった方が最終的な得点が高くなるということである。恐らく多くの受験者は文字数の上限まで書くことに注力し、時間との勝負のためにとにかく多く文字数を稼いでいると思う。

しかし、TOEFLの公式問題集を見てもわかるように、模範解答は文字数の上限どころか下限ギリギリのことも多い。つまり、文字数自体はスコアに関係なく、いかに正式な形式で論理的にかけるのかを問うているのである。

このことに気付かせてもらってからは、隙間時間でも問題集の設問を読み、頭の中で論理構成を組み立てることを日々練習した。その結果、テストでも頭で構成を考えてから書けるようになったため、時間が余ることも珍しくなくなった。

なお、ライティングに関しては毎週宿題を出され、そのテーマについて書いてFAXで送ったところ、授業時間外であっても丁寧に添削が返ってきた。このような融通が利くのも個別指導だったからこそかもしれない。

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利用した教材

 TOEFL塾ではいくつかの勉強教材を勧められた。塾特製のものもあったが、基本的にはamazonでも買えるものなので、紹介しておく。

網羅的テキスト

まずはオーソドックスな教材である。通っていた塾では主に「トフルゼミナール」のの教材を中心に進められた。理由としてはこの学校が監修しているテキストはかなり問題の解説が綿密に書かれていること、そして特定のポイントに絞って単元ごとに切られていることである。

そして、初心者に向けておすすめの本はこの一冊である。この本にはスコアの採点方法から全セクションの簡易的な解説や練習問題が書かれている。そのため、TOEFLの受験回数が0や1の人にとっては構造を掴むだけで実力よりも10点ほど高く取れる魔法の本となっている。実際、私もこの本のおかげで一回目のテストから70点に到達できた。買ってみるだけ無駄はない本だと断言できる。

はじめて受けるTOEFL TEST iBT完全攻略

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 セクション別テキスト

 二つ目はスピーキング用の教材を紹介する。この教材には他の教材の追随を許さないほどの量のスピーキング問題が載っている。また、詳しく採点ポイントが載っているため、これ一冊だけでスピーキングのテスト対策は万全といえる。

特に実際のTOEFLに出題内容を似せている点は秀逸であり、他の教材のようなぬるい設問は少ない。初習者にとっては少し難しいかもしれないが、テストで高得点がとれるようになっても使用できるほど、力が付く教材である。

TOEFL TEST対策iBTスピーキング

TOEFL TEST対策iBTスピーキング

 

単語力強化テキスト  

何をするにも単語力がつかないとTOEFLは点数がとれない。更に単語のレベルも特定の単語だけでなく、全ての単語が難しい。そのため、早くから耳でも、そしてライティングでも頻出単語レベルの学力をつける必要がある。

 そのために勧めたいのがこの本だ。TOEFLのリスニング関連の教材は多いものの、ほとんどの単語帳はレベルがごちゃ混ぜで入っている。その点。この本は頻出単語のみに絞っているため、最初にこれをやりこむことで基礎力を効率的に上げることができる。

聞いて覚える英単語キクタンTOEFL Test 頻出編―ITP&iBT両対応

聞いて覚える英単語キクタンTOEFL Test 頻出編―ITP&iBT両対応

 

 手っ取り早くスコアを上げる場合にはこの教材がお勧めだ。上のリスニング単語教材でも述べたが、多くの単語帳はレベルがごちゃ混ぜになっている。しかし、この本は網羅的にスコア80を目指して勉強すべきことが載っているため、80点前後を目指す大学生の留学レベルであれば、この本から勉強すると効率的である。

CD-ROM付 スコア80突破ゼミ TOEFL iBTテスト

CD-ROM付 スコア80突破ゼミ TOEFL iBTテスト

 

 

  私が今でも使用する単語帳である。この単語帳に乗っている単語レベルはかなり高い。この本の単語が全てわかれば、恐らく100点は悠々と超えているレベルだと思う。

単語の収録数は多いものの、しっかりと単元別に分けられており、自分の苦手な分野を集中的に学べる点では非常に効率的である。宇宙学や細菌学、心理学などかなり細かな学問に特化しているため、中級者から上級者向けといえるだろう。

TOEFL TEST対策iBT英単語―100点獲得のためのRole Playing

TOEFL TEST対策iBT英単語―100点獲得のためのRole Playing

 

 まとめ

 いかがだったろうか。塾に通ってテストのスコアが自動的にメキメキ伸びたというより、塾はあくまで勉強の仕方やテストのスコア構成、汎用度の高いイディオムを教えてもらう、といったように自分の学習を効率化させる場だったように聞こえるのでないか。塾に通う時間がないので今まで敬遠していた人こそ、週一時間の講習でそう勉強時間を減らすことができるので、未来への先行投資として上手く塾を活用してほしい。

今日は以上だ。