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TOEICを3カ月で400点から900点にあげ、外資系企業に入社した筆者の体験を元にした英語学習ブログです。現在は人材領域で会社経営。

TOEICで900点を超えるためにしたこと~TOEIC満点獲得者による徹底解説 | 概要編

TOEICで900点を超えるためにしたこと~TOEIC満点の方による解説

TOEICは就職活動、および学校の試験等で課されるなどなくてはならないものとなっている。企業によっては昇進における基準となっています。たかがTOEICなのですが、ある程度時間を割かないといけないのがやっかいです。

 

ただし、時間さえ割けば点数が伸びるものなので積極的に勉強して結果につなげてほしいところです。今回はTOEICで満点を獲得した実績のある方から寄稿いただきました。学生時代にTOEICを満点獲得した実績があるので勉強法をご覧になっていただきたいと思います。(以下寄稿文)

 

 

 TOEIC満点の人物から聞くTOEICで高得点を出す方法

筆者のTOEIC実績筆者はTOEICのスコアは満点である990点を記録している。しかしながら、筆者は帰国子女ではない。大学時代に一年間留学を経験しているが、留学前に既にTOEICスコア900点は越えていた。 

 一見、筆者は英語が得意だったように見える。しかし、高校までは特段英語ができたわけでなく、大学に入った当時のスコアは500点いかないくらいであった。本記事ではどのような勉強方法で、どれくらいの時間をかけてTOEICスコアを1年半で400点以上アップさせたかを書かせていただく。TOEICの勉強は再現性が高く、やればだれでもできるものだと考えている。それゆえ、正しい勉強法を学び実践していただきたい。今回はTOEIC900点を超えるまでの勉強法における簡単な概要だけ書かせていただく。具体的な問題集の紹介は別の回で行う。

 

なぜTOEICを薦めるのか

 TOEICのありがたいところは何と言ってもスピーキングという最も日本人が苦手とする技能が問われないことである。スピーキングはできなくても、リスニングやリーディングは得意とする日本人は多いと思う。TOEICでスコアが必要な方には様々な境遇があるとは思うが、留学目的ではなく、単に会社に書類を提出するだけ、資格として記入するため、という方はIELTSやTOEFLよりも圧倒的にTOEIC受験をお勧めする。

 

英検も準一級レベルまでとれるなら資格として記入できるが、その場合には単語や文法をより詳しく学ばなければいけないため、TOEICのほうが必要な勉強量は少なく済む。全体として300時間くらい費やせば600点台の人でも900点は越えられる。そして何よりテストの開催回数が多い上、一回の受験料が安いため、何度もチャレンジが可能である。短期間で成果を出したい方にはTOEICをお勧めする。TOEFLは一回の受験料が2万5000円程度し、TOEICよりもはるかにお金がかかる。(*正確には7日前までの申し込みで235ドルである)

 

TOEICのために必要なスキル

前述のように、TOEICにはスピーキング、ライティングは求められない。最近ではスピーキングテスト、ライティングテストも導入されたが、まだ世界中で受け入れられるほど定着していない。

 そのため、会社などから求められない限りは普通のTOEICを受けることをおススメする。TOEICに必要なスキルは主に会話の内容を聞き取るリスニング力、聞いた会話に対する答えを推測する対話力、基本的な文法能力、大学受験程度の単語能力、資料などから必要な情報を抽出する能力、そして長文読解能力の6つである。即解にあたってTOEFLのように日常では使わない難しい単語力や、ある程度の教養レベルが求められないため、小学生以上であれば、子供でも高得点がとれる。

 

どの能力もそれぞれで伸ばし方が異なるため、それに応じた勉強法をしたほうが網羅的に全トピックを解説しているTOEICの専門問題集をこなすよりも、短期間で高得点という結果につながる。

会話を理解するリスニング能力を鍛えるためにすべきこと

確かにTOEICの専門問題集でもリスニング能力を伸ばすことは可能である。しかし、そもそもの英単語を聞き取る能力が無ければ会話を聞き取ることができない。そこでまずは単語力を伸ばしてほしい。

具体的には自分のレベルに合わせたCD付英単語集を購入し、単語の発音を聞きながら目で単語を覚えていくのが効率的である。TOEICで早く成果を出すために問題集から取り掛かり、ひたすらリスニング教材をこなしたくなる気持ちはよくわかる。

 しかし、TOEICのリスニングでそこまで難しい単語も、イディオムも出ないためにまずは基礎的な「L」と「R」の聞き分けといったところから始めてほしい。700点くらいまではテクニックを知っていればとることができる。LとRの聞き分けについては当サイトで紹介されているフォニックスを使ってほしい。 

基礎を固めるのには確かに時間がかかるし、何よりも面白くはない。しかし、この基礎を怠るとなかなかリスニングで9割以上をとることが難しくなるため、900点以上を目指す人は基礎固めから行うとよい。隙間時間で行える対策なので、合計100時間ほどはかかるものの、そこまで心理的負担は少ない。

 

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適切な回答を選択できるためのリスニング能力を鍛えるためにすべきこと

基礎的な能力があれば既にこの項目はクリアしたも同然である。ただし、唯一異なるのは耳に聞こえた内容をそのまま選べばいいのではなく、そのための適切な答えを選ばなければいけないため、多少は自分のアウトプット能力が求められる。アウトプット能力とは、聞いたものと紙に書かれている質問文や選択肢とすりあわせる能力だ。多少頭を使うのはこの点だ。 

そのためにはリスニングで物事を考えるのが苦手な日本人は、まずは文章で対話を読み、適切な選択肢を選べるように訓練すべきである。学生時代に使用した教科書でもいいし、専門の問題集でもよいので、まずは対話文を多く読むべきである。 

この作業を完了した後からリスニング問題を解いても遅くはない。比較的このセクションで勉強することはないので、やはり単語の聞き取り能力がカギとなる。問題集を片手に、質問は何て言っていたのか、また回答もどのような項目があったのかを確認する必要があったため、カフェなど落ち着いた環境で本腰を据えて勉強したほうが良い。その分、問題の種類が少ないので50時間ほど勉強すれば十分である。

 

基本的な文法能力を鍛えるためにすべきこと

単語の勉強と同様に、日本人が苦しむのが文法能力を問う問題である。なぜ日本人が文法問題が苦手なのか。

 

それには二つの理由があると考える。

1点目はここまでの英語の勉強で文法を問われることが少なかったためである。とりあえず読み書きができれば大学受験も突破できるため、細かい文法を学んでこなかった可能性がある。

 そういう人はTOEIC対策の本だけでなく、文法に特化した本や、学生時代に使用した教科書を読み返してみるといい。細かい文法的な違いを理解できるだろう。

2点目は、英語に触れる機会が圧倒的に少ないことにある。教科書や問題集では英語を読むことがあっても、小説や新聞を英語で読む人はかなり少ないと思う。 

時間があるなら小説などを英語で読もう。TOEICに出てくる問題は口語のものが多く、英語で一般的な文章を読むことで文法的な違いが判らなくても「勘」がさえてきて正解率が上がる。

 理想は専門の教科書を読んで文法の微妙な違いを理解するために50時間ほど欲しいが、過去のTOEICテストの問題や、専門問題集をこなせば30時間もあれば正答率9割を超えられるはずだ。文法は日本人が得意と言われている領域なのでこれまでの延長線上の勉強で高得点が取れる。逆に文法が点数が伸びなければこれまでの日本の教育による基礎英語力が身についていないので力をいれよう。 

大学受験程度の単語力の習得に必要なこと

大学レベルの英単語を備えていない人は素直にTOEIC対策の英単語を学んでほしい。CD付のものを購入し、通学・通勤時に聞きながら勉強をするとリスニングの能力も伸びるので薦めたい。

 一方、基本の単語力はある程度兼ね備えていてもTOEICではイディオムが重要となる。ストレートにイディオムを聞いてくる問題もあるが、リスニングなどにもイディオムを混ぜてやや意味を不明瞭にしてくることも多い。

 その場合はTOEICのイディオムに特化した著書を購入するとよい。文意から推測して意味を答える問題も最初から単語やイディオムの意味を知っているに越したことはない。この項目はやればやるほど点数につながる。

 特に時間を切らずに、他のセクションの正答率が9割を超えたらテストまでの時間は単語集特に費やしてほしい。

 

資料から効率よく情報を抽出できるようになるためにすべきこと

TOEIC独自の問題といえば普段は見ないような資料を解読し、正しい情報を抜き出す問題である。これは例えば、パーティへの招待状や、博物館のオープニングセレモニーに関するチラシ、図書館の開館時間など慣れていないと全文を読むことになり、かなり時間を浪費する。 

対策としてはTOEIC専門の問題集を解くことしかない。他の問題はTOEFLでも英検でも似たようなスキルが要求されるが、Emailだったりチラシを読んだりする問題はTOEICの独自問題といえる。 

しかし安心してほしい。独自問題の分、難易度は優しく、単語レベルは高校生レベルで大丈夫だ。この問題は英語力を問うよりも国語の抜出し問題のように、必要な情報を素早く抜き取れるかどうかに主眼が置かれている。 

問題のバリエーションも少なく、問題になれればむしろサービス問題といえる。30時間もあれば過去5年間の問題を2周ほど問題集を解くことができる。時間を稼ぐセクションでもあるため、時間を図りながらできるだけ早く解けるようにし、他のセクションを余裕をもって行おう。パターンも限界があるので問題をこなすことが肝要だ。 

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長文をスラスラ誤解なく読めるようにすべきこと

これに関してはとにかくいろいろな文章を読むに尽きる。しかし、TOEICの長文はある程度こなせばわかってくると思うが、基本的にどのような項目を聞いてくるのかがわかるようになる。そこまでひねった質問はないので、先に聞かれている問題を読んでから文章を読めば正答率は上がる。 

唯一の問題は時間制限なので、なるべく多くの問題を解いて大体どこの項目が聞かれているかを把握するのが重要である。気を付けるべきは接続詞で、文章がどのように流れているかの流れを意識しよう。50時間ほどかければ問題の傾向もつかめ、かなり読むのが早くなる。回答の意味の微妙な違いを意識できれば9割は固い。

 

まとめ

以上のように、TOEICは300時間ほどかければ900点をとることはそこまで難しくない。細かいテクニックはあるが、基本的には数をこなして形式に慣れることが最も重要な要素となる。特殊な問題形式と日本人が苦手な微妙な単語の聞き分けさえできれば、かなりコスパの良いテストといえる。質問があれば随時受け付ける。

 

編集部より

今回はTOEIC990点を獲得した方に勉強法を伺いました。具体的な問題集の選定および、満点をとる問題の解き方については、別の回でご説明いただきました。ぜひこの記事を読んで、対策までの流れを頭にいれてほしいです。TOEICは基礎学力がなくても300時間で大きく点数があがる。有名大学を出ている方であれば、100時間程度で900点を超える方がいるのでできるだけ早めに時間を捻出していただければと思います。